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Komatsu / 現在を語る インタビュー


6曲の楽曲に対して6本の漫画を制作するというプロジェクト「COMICS」。その発案者であり全ての作詞作曲と漫画の執筆を手掛けた No.13 のリーダー Komatsu(Gt.)にレコ発終了後、一連のプロジェクトを総括する話を伺いました。


interview by 齋藤泰人(Hooky Records)

2024.12.28


 



ー 「COMICS」のリリースとレコ発が終わりました。今の率直な気持ちを教えて下さい。



Komatsu よろしくお願いします。今はホッとしてるって感じですかね。無事作りたいものが形にできてレコ発も何事もなく終えることができたので。意外と抜け殻みたいにはなってません!何人かの人にはレコ発が終わったら燃え尽きちゃうんじゃないかって心配されましたけど(笑)



ー 実際、熱出てましたもんね(笑)



Komatsu そうですね。一晩で治ったんですけど、謎の高熱がでました(笑)



ー 「COMICS」というプロジェクトはどうやって始まったのですか?



Komatsu 3,4年前ぐらいから「曲に関する漫画を描いてリリースしたい」っていうのは、うっすら思ってて。前作の「What's Your Favorite Number?」を作り終わった時に、じゃあ次は「COMICS」だなって思って今作を作ることになりました。Mr.Childrenの「シフクノオト」というアルバムの仮タイトルが「COMICS」だったというのをドキュメンタリーで見たことがあって、タイトルを「COMICS」にして、自分が実際に漫画を描いたら面白そうだなって思って、それで今作の発想が出てきたんだと思います。



ー 曲と漫画はどちらが先に出来ましたか?



Komatsu 曲が先ですね、収録する曲が全部完成してから漫画の制作に取り掛かったので。曲の歌詞に対して漫画の物語を寄せようと思って描きました。



ー あくまでも曲に光を当てる為の漫画なんですね。



Komatsu そうですね。漫画は曲を聴いただけでは伝わりきらない部分を補う役割で作りました。漫画を読めば歌詞の意味がより深く理解できるみたいな。



ー 「COMICS」完成までは順調でしたか?



Komatsu 今年の4月くらいには11/22にレコ発をやることが決まって、それに向かって逆算してリリースや漫画を描くペースを考えて動きましたが、やはり漫画が大変で、、、4週間で1本とか描かなきゃいけなかったのでもう必死でした。終わる気がしなかったです。その合間でライブやスタジオ、レコーディングも進めなきゃいけなかったので自分でもよくできたなって振り返ってみて思います。



ー 動機はなんですか?



Komatsu 「COMICS」に関して言えば誰もやったことがないことだから実現したら面白そうだなっていう好奇心と、自分にしかできないことだしこの先誰もやる人がいないだろうから自分がやるしかないっていう使命感みたいなのもありました。





ー 漫画って描こうと思っても簡単には描けないですよね?



Komatsu 実は中学2年生の時に漫画家を目指して本気で漫画を描いてた時期がありまして、それで漫画の描き方のノウハウとか道具の使い方とかは知っていたのである程度は描けました。ただ今回漫画を描くにあたって最初は絵がまだまだ下手だったのでYouTubeで顔の描き方、体の描き方など改めて色々勉強して描きました。



ー どのぐらいの時間がかかりましたか?



Komatsu ほとんどGoProで上から描いてる動画を回してたんですけどその素材は4TBありました(笑)。ざっくり原稿に描いてた時間を計算したら1106時間くらいでした。原稿を描く前のネームや原稿を描いた後のデジタルでの作業を入れたらプラスもう数百時間はかかってると思います。



ー その間は1人で黙々と作業してたのですか?



Komatsu ミニアルバムリリースの発表までは漫画を描いてることは公表していませんでした。発表したのがリリースの1ヶ月半前くらいですね。漫画を描いてることを事前に伝えていたのはメンバーと身近なバンド仲間や友達くらいでした。一気に詳細を発表した方が応援してくれる方が驚いてくれるかなと思ってずっと黙って作業を進めていました。



ー 黙々と作業する中でホッとする瞬間はありましたか?



Komatsu ダイアンという芸人が好きでダイアンのラジオを聴いて笑うことですかね。作業中、手は塞がってますが耳は空いてるのでラジオはちょうど良い娯楽でした。笑って線がブレそうになる時もありましたが笑う時は手を止めるっていうのを心がけてました(笑)



ー 漫画の中で「100% Juice」のCDや"In My Heart"の風景とか、エタメビとか(笑)、出てきてます。あれはファン心をくすぐりますね(笑)



Komatsu そうですね。No.13を知ってる人はより楽しめるんじゃないかと思って描きました。実は細かい仕掛けがたくさん描かれてるんです。まだ誰にも気づかれてない仕掛けもあります。是非探してみてください!



ー えー!あとでこっそり教えて下さい(笑)



Komatsu だめです!探してみてください(笑)、ヒントは”Devil's Way”です!





ー “Jellyfish”のMVが公開されています。なぜ、この曲を選びましたか?



Komatsu “Jellyfish”が1番曲と漫画の内容がマッチしてると思ってて、漫画としても1番伝えたいメッセージ性なんかも落とし込めて好きな漫画だったからです。



ー 自身の人生観を表していますか?



Komatsu 人生観を落とし込んだのはどっちかっていうと”Prometheus”の方が大きいと思います。”Jellyfish”は思春期の男の子の悩みとか成長する過程とかを上手く表現できている漫画かなと思います。



ー 漫画の中で、「幸せ」について言及する場面があります。Komatsuはいつも「自分は幸せ」と言います。その価値観はどこから来ていますか?



Komatsu もうすでに全て与えられているのでこれ以上欲しいものはないという意味で「すでに幸せだ」と前は言っていましたが、最近はもう幸せという概念すら自分の中にありません。自分の人生が大事だっていう考えがないからです。これは人や本に影響を受けたものではなくて、28年間生きてきて自然と辿り着いた感じです。



ー 「人類全体で前に進んで行かなければいけないんだ」というメッセージですか?



Komatsu そうですね、自分のことばかり大事にする人がどんどん少なくなっていけば、もちろん戦争もなくなるし人類の発展するスピードはもっと速くなると思いますね。



ー 僕は他の人よりも美味しいご飯が食べたいな(笑)



Komatsu もう十分食べてるでしょう(笑)!





ー No.13の目標とは何ですか?



Komatsu 今までは世界一のバンドになりたいって思ってましたけど今はさらにその先の人類で1番のバンドになりたいって思っています。これから産まれてくる人類も含めての1番です。人種も世代も超えて人類全員が聴いて感動するメロディがきっとあるんじゃないかって思ってて、そんな曲が死ぬまでに作れたらいいなと思っています。



ー ベートヴェンもサザンオーススターズもビートルズもライバルですね(笑)



Komatsu そうかもしれないです(笑)



ー 「COMICS」の次にやりたい事は見つかりましたか?



Komatsu 今の時点でやりたいがあと一つだけあります。今のボーカルに変わってから最初のメンバーでリリースしていたものの上位互換を作っていってるんですけど、ボーカルが変わってから1枚目のミニアルバム、2枚目のミニアルバムをリリースしてあと一つやらなきゃいけないことが残ってます。前のメンバーで最後にリリースした「Sunrise」「Sunset」のような対になる2枚のシングルをリリースするということです。タイトルはまだ内緒です。その先は未定ですが、それが終わったらきっとまたやりたいことが見つかるんじゃないかと思ってます。



ー それは楽しみですね。そろそろお時間です。いつも応援してくれるNo.13のファンの方々へメッセージをお願いします。



Komatsu 俺は誰よりもNo.13のことを1番愛しています。そしてNo.13の音楽が好きと言ってくれる人のことも愛しています。これからも良い音楽を作り続けるのでペースは遅いかもしれませんが楽しみに待っていてください。よろしくお願いします!



 


Komatsu

1996年6月13日生まれ。東京都世田谷区で育ち中学2年生の時にMr.Childrenを聴き衝撃を受けてエレキギターを弾き始める。高校に入り軽音楽部でコピーバンドを組み、初めてのライブハウスでの演奏は高校1年生の冬の新宿JAMでのライブ。当時よく聴いていたのはELLEGARDEN、ONE OK ROCK、RADWIMPS等々。高校1年生の冬に軽音楽部とは別でオリジナルバンド「今宵まゐる」を結成しアルバムを一枚制作した後、解散。高校3年生でまたオリジナルバンド「Nakini Shimo Aras」、「What’s up Lucy」を掛け持ちし、両バンドとも1年程で活動を終える。そして2016年9月、Komatsuが20歳の時に現バンド「No.13」を結成する。2枚のミニアルバム、3枚のシングルをリリースした後、2020年にKomatsu以外のメンバーが全員脱退するもメンバーを集めて2021年に再始動する。そこから1枚のシングルと2枚のミニアルバムをリリース。2枚のミニアルバムのうちの一つである2024年11月リリースの「COMICS」では漫画を描いてリリースし、リリースパーティーでは原稿を壁に貼って単行本を配るという企画を成功させる。現在はベースとドラムを募集しつつ活動を続けている。


バンド以外にも幼馴染の俳優、黒田和宏とともに毎週土曜日20時に「世田谷育ちの伝説ラジオ」をStand.fmにて更新している。


趣味はお笑い、映画鑑賞、ランニング、AV鑑賞等々。


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