どうも、Snooze PotatoギターのIrokawaです。バンド活動の傍らエフェクター沼に漬かりきった生活を送っています。本寄稿時点で所有エフェクターは300台以上(笑)なのですが、齋藤さん(Hooky Recordsスタッフ)に「その知識を自分だけで留めておくのはもったいない!」と言われてこの寄稿を推薦していただきました!
というわけでこれまで所有してきたエフェクターの知識を元に皆さんに有益な情報をお届けしていきたいと思います!
まず今回はIrokawaがオススメする "歪みエフェクター10選" をお送りします!せっかく紹介しても高すぎて買えない!とか廃版で試奏すらできない!となってはもったいないので、皆様が手に取りやすいエフェクターのみを紹介していきます!
1.BOSS/OD-3
まずは王道中の王道BOSS!
世間的に言えばBD-2やSD-1の方が人気ですが、一番奥深いのはこのOD-3だと思っています。
BD-2やSD-1はキャラクターがしっかりと出ていて、どんな人でもイメージ通りのいい音が出せる優秀なペダルです。本当はどちらも紹介したかったのですが、今さら紹介するまでもないだろうということで除外しました(笑)。
一方このOD-3はというと、弾き手、弾き方で様々な顔を見せてくれます。いい音を出してくれるというよりはプレイヤーに音作りを教えてくれるエフェクターだと思っています。
常にボードに組み込んでいなくてもいいです。でも思い出したときにこいつを繋いで自身の上達を認識するために手元に置いておいてください
2.MXR/M75 Super Badass Distorsion
続いてはこちらも大手メーカMXRのディストーションです。
実はディストーションってそれぞれキャラクターが強くて好みのディストーションを見つけるのが難しいジャンルだと思っています。
そんな中でもこのディストーションは割と万人受けするキャラクターだと思います。
しかもtreble、middle、bassの3バンドイコライザーがついているので幅広い音作りが出来ます。
ディストーションエフェクターにありがちな歪みを下げるとこもってしまうこともなく、ローゲインからハイゲインまでしっかりと使える音が出せます。
3.Effects Bakery/Bagel Overdrive
格安エフェクターの最有力メーカと言ってもいいでしょう。
この値段でこんなにジューシーな歪みが出せるのは本当に価格崩壊です。
値段の割にいいというレベルではなく、1~2万未満クラスのエフェクターとも遜色ない音です
キャラクターで言うとMidをおいしくプッシュしてくれるブルージーなオーバードライブです
安エフェクターにありがちなダイナミクスの無いのっぺりとした音ではなく、つまみと右手(重要)でしっかりと音を作りこめる優秀なエフェクターです。
4.Effects Bakery/あんバターコッペドライブ
またEffects Bakeryです。こちらは所謂トランスペアレント系に属するかなと思います。
トランスペアレント系とは、歪んでいるのに奇麗な音、透明感のある音という表現をされます。
トランスペアレント系のほとんどは3万円以上の超高級エフェクーで、私のような機材オタクやプロしか持っていないものという印象を持たれている方も多いかと思います。
しかし、このあんバターコッペドライブは5千円程度でトランスペアレント系の音が手に入るという上述のBagle Overdrive以上の価格破壊を成し遂げてくれました。
レンジの広さ、コードの分離感は高価格帯のものには及ばないもののトランスペアレント系デビューしてみたいという方に超オススメです。
5.Mad Professor/royal blue overdrive
こちらもトランスペアレント系です。
今回紹介する中だとかなり高価になってしまうのですが、所有する全てのエフェクターの中でも特にお気に入りなので紹介させていただきます。
先ほどトランスペアレント系は奇麗で透明感があると説明しましたが、このエフェクターはその中では比較的ダーティな音色です。
とは言えレンジ感、コードの分離感、ピッキングニュアンスへの追従性、いずれも最高で、まるで歌を歌っているように自分のイメージを自由に表現できます(要テクニックですが笑)。
6.Vin-Antique_PPSE 79'
今回紹介する中で一番皆さんに試してもらいたいペダルです。
いわゆるハンドメイドエフェクターなのですが、とにかく安い!
このクオリティで1万円ちょっとはEffects Bakery以上の価格破壊エフェクターです。
IbanezのTS-10という伝説のオーバードライブをベースとしています。
飽和感を強く感じる高域を持った歪み感を継承しつつ、現代でも汎用的に使用出来るようにチューニングされています。
そして特に特徴的なのはトーンのレンジです。一般的なオーバードライブと比べるとかなり高域まで出せるようになっていて、単体で弾くと少し耳が痛いくらいですが、アンプや他の歪みの前段でブーストするとバンドアンサンブルでしっかり抜けてくる絶妙なチューニングです。
7.Animals Pedal_Rover Fuzz
今回唯一のFuzzです。
Fuzzというとバンドで使うとなると激しすぎるとか、音が暴れすぎて使いこなせないなど、なかなか扱いづらい、もしくは飛び道具でしょ?と思っている方も多いのではないでしょうか?
実はFuzzって正しく理解すれば色んな場面、ジャンルで活躍するユーティリティープレーヤーなんです!
その話を始めると長くなってしまうので(笑)、またの機会にFuzz特集をしようと思います。
話が逸れてしまいました(汗)。エフェクターの紹介に戻ります。
一言で表現すると「とにかく使いやすいFuzz」です。Fuzzを正しく理解していなくてもどんなつまみの位置でも崩壊しない、けれどもFuzzらしい荒々しい音色を出してくれます。
Fuzz未経験者やFuzzに苦手意識を持っていた方に特におすすめしたいエフェクターです。
8.One control/Fluorescent Orange Amp In A Box
私の音の今回となるエフェクターです。
メインとサブの2つのボードを組んでいるのですが、どちらにも入れていて常時ONで使用しています。
かの有名なORANGEアンプをモチーフとしたエフェクターなのですが、その名の通りアンプを歪ませたようなダイナミックなレスポンスが特徴です。
他にもMarshalやFenderなど他のアンプをベースにしたエフェクターがいくつかあるのですが、正直One controlのAmp In A BOX(AIAB)シリーズはどれもおすすめです。皆さんの好みのアンプによってそれぞれ試してみて欲しいです。
9.Proco/RAT2
初めて買ったエフェクターです。もちろん思い出補正とかではなく今でも十分おすすめできる傑作です。
古き良きロックが大好きな私としては、憧れのあの音が出るエフェクターとしていつでも私を初心に還らせてくれます。
細かいことは気にしない荒々しい印象の方も多いかと思いますが、意外と繊細なタッチにも反応してくれます。
最初に紹介したOD-3と同様に、たまにこいつに立ち還って自身の成長を確認しています。
10.Shigemori/Ruby Stone Premium
最後はこちら!今回の趣旨とは少し外れていて、お値段なんと約4万円の超高級エフェクーなのですが、私というエフェクターオタクを語るうえで外せないものなのでこの場を借りて紹介させていただきます。
何を隠そうこのエフェクターこそが私をエフェクター沼に引きずり込んだ張本人です!笑
それまでは必要十分なエフェクターを持っているだけだったのですが、楽器屋店員にオススメされて弾いてみてから世界が一変しました。
これまで聞いたことのない耳だけでなく五感全てを刺激する音、そしてなにより指先から音が出ているのではないかと錯覚するほど敏感なレスポンス、試奏の際には値段がネックで購入には至らなかったのですが、それからずっとこの音が頭から離れませんでした。
いかがだったでしょうか?
このような感じでエフェクター愛を皆様にお伝えするとともに、改めてエフェクターの楽しさを感じていただけたら幸いです。
それでは良いエフェクターライフを!
irokawa
1988年宮城県仙台市生まれのボーカリスト&ギタリスト。
2018年メンバー募集サイトで出会ったAndrewとともにSnooze Potatoを結成。リードギタリストとして精力的に活動中。たまに弾き語りもしたりする。
エフェクター試奏動画youtubeチャンネル"shari pedals"の運営、エフェクター初心者向け講習会"Pedal Labo"の主催も行っている。
エフェクターをこよなく愛し、エフェクターを眺めながら酒が飲めるほどだが、実はFirebirdとミニハムバッカー搭載ギターも大好き。多数のギター、アンプ、エフェクターを所有しているが腰が弱いため実際の使用機材は超コンパクト。
LINK:Snooze Potato プロフィール
LINK:Instagram
LINK:X
LINK:YouTube
Comments