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石井ユウジ / キャラメルパンチ シングル リリース インタビュー!


コロナ禍での新たな活動として立ち上げたサブYouTubeチャンネル「塩で焼いて唄う」関連でのリリースを除けば約3年ぶりとなるシングル2作品を配信したキャラメルパンチ。バンドの象徴的な存在であり、全ての作詞作曲を担当するフロントマン石井ユウジのインタビューです!


interview by 齋藤泰人(Hooky Records)

2023.01.21


 


ー 自己紹介をお願いします。


石井ユウジ キャラメルパンチのVo.Gtの石井ユウジです!頑張ります!


ー シングルを2タイトル続けて配信しました。今の率直な気持ちを教えて下さい。


石井ユウジ そうですねー。なんやかんやで1、2ヶ月経っているのでその時の昂りは既に冷めているんですが、振り返ると今回の流れは今年の夏前くらいから色々大変でしたね。


ー と言いますと?


石井ユウジ まず國學院大學陸上競技部への応援ソングを作ろうとなって作曲に取り掛かったんですが今回リリースの ”挑戦者” に至るまで2曲をボツにしました。やっとの思いで原曲を仕上げたんですが2ヶ月くらい悩みましたね。

目標のリリース日から逆算してアレンジ作業やレコーディング日程のスケジュールを組むんですが、リミットの迫る中でもう一曲カップリングの曲を作らなきゃいけないというプレッシャーが凄かったです。ただそこで生まれたのが “ボクノアシタ” で、思いのほかメンバーからの評価が良くて。


ー 良い曲ですよね。


石井ユウジ 最初は1タイトルでカップリングのつもりだったんですけど僕の中でもそれは勿体無いかなという気持ちになって。気付いたら自然と2タイトルで発信する流れになってました。カップリングのつもりだった曲の方がむしろパワーを持ってしまった感じが少し複雑だったりもします(笑)。嬉しいことですけどね!

それ以外にも “挑戦者” のジャケットデザインとか國學院大學応援MVとかそのあたりの制作も実は大変でした。リリースはしたけどまだまだその2曲に付随した作業は続いてて、まだ今回のターンは終わっていない感じです。


ー 「塩で焼いて唄う」というセルフレコーディングのプロジェクトから一転。久々のレコーディングスタジオでの作品作りはどうでしたか?


石井ユウジ まず純粋に大変だなと(笑)。「塩で焼いて唄う」は完全に僕主体のアレンジで、ベースアレンジ以外は自由だったのに対して今回は久しぶりにいつも通りの3人で決めていくスタイル。そこに自由は無くて(笑)!いい意味でストレス!


ー ストレス(笑)。


石井ユウジ ただ今回に関しては「塩で焼いて唄う」で自由にやり切った分、アレンジ面ではメンバーの意思を尊重したかった。そこに僕の意見を少し足していこうというスタンスでした。

何より今回はドラムのシュウゴが結構気合入っててそれが嬉しかったというのもあります。アレンジ作業からプリプロ、本番までの期間が短かったし、コーラスワークもガッツリ全員でやっていくことでレコーディング時間もカツカツだったり。今作は音色やアレンジは僕自身できる限り削ぎ落としていったんですがそれ以外に細かく構築するものが増えていてとにかくエキサイティングでした!


ー 大変でしたね。


石井ユウジ めっちゃ大変だったけどすぐに「次のレコーディングをしたい!」って思いましたね。

それと同時にDTM(宅録)でのセルフレコーディングは全パートアレンジからの打ち込み作業でそれはそれで大変だけど自宅なので何回でもやり直しができたり修正ができるので本当に楽だな〜って(笑)。多くの人を敵に回しそうですがきっと音楽人なら分かってくれると思います!

あまり言いたくないですが今回ギターを録り始めた最初の15分はブランクで普段普通に弾けるフレーズが全然弾けませんでしたから(笑)!スタジオレコーディングは緊張感が全然違いますね。落ちてしまったレコーディング筋を「また取り戻さなきゃ!」って感じです。ただ本当にめちゃくちゃエキサイティングで楽しかったです。またすぐ白土さん(キャラメルパンチ担当のエンジニア)にご迷惑をお掛けしに行きたいです!もちろん迷惑の量は減らす努力はしますよ(笑)!



ー ”挑戦者” は ”カギリナイミライ” に続く國學院大學陸上競技部の応援ソングです。”カギリナイミライ” は ”挑戦者” にどのような影響を与えましたか?


石井ユウジ 影響…。最初に考えたのは、”カギリナイミライ” はテンポ190の8ビートなんでそれとは違うBPM=135くらいの16ビートで壮大な感じにしようと思って作り始めたんです。かなり時間をかけて悩んで、フルコーラス鼻歌で弾き語れるところまで持っていったんですが、作り込み過ぎて転調やコードワークが複雑になっちゃってて我に帰ったときに「これは伝わりづらいぞ。」となって結局ボツ。

改めて違うアプローチで考え始めて、フッといい感じのAメロの入りの歌詞とメロディが降りてきてそれに攻撃的なギターリフを付けてBメロもできた!サビはハーフビート!メロはこんな感じ!ってなったんですが、どうしてもサビに國學院大學陸上競技部を応援するようなワードがハマらなくて結局それもボツ。

コンセプト無しで考えればアルバムの中の一曲にはなり得るんですが、そういう曲は今回は求めてないので。


ー そこまで作ってボツは辛いですね。


石井ユウジ 結局最終的に「ジョギングやランニングをしている時にイヤホンで流れてきたら一段階速く走りたくなる曲、更にはカギリナイミライから時代を経て今の國學院をイメージする言葉、贈りたい言葉」をテーマにしようと切り替えて作り直したのが "挑戦者" で。作ってみたら ”カギリナイミライ” とテンポが同じだったんですがそれはそれで(笑)。ただ190以下に落としたくない気持ちは強かったです。


ー 歌詞はどうでしたか?


石井ユウジ 歌詞はやはり同じチームの応援ソング第二弾というのもあって歴代のスローガンとか信条に寄せられてどうしても同じワードが出てしまうんですがひとつ違うのは、”カギリナイミライ” は目的地を「僕たちのゴール」と歌っていて決して「優勝を狙え」ではなかったんですが、今回はそこを「俺たちが最強だ=優勝」に定めて目標をランクアップさせてることですかね。そこに楽曲の感動の量は絡んではこないですが個人的な強い想いがあります。No.1を目指す者たちへの歌なんだっていう視点で聴いてもらうときっと「なるほど!」ってなるんじゃないですかね。

“カギリナイミライ” は己に勝て!の曲。“挑戦者” は全ての相手に打ち勝て!の曲。そしてぶっちゃけ “カギリナイミライ” があったことで生み出すのが凄い難しかったという(笑)。


ー “挑戦者” はコーラスワークも特徴的ですね。


石井ユウジ そうですね!今回はタンクボールとシュウゴの声をガッツリ入れたんでコーラスの存在感は今までよりあると思います。そうすることでライブ感を出したかったという意図もあります。ライブの時お客さん達と一緒に全力で叫びたい(笑)!


ー 確かにライブ映えする楽曲ですね!


石井ユウジ 國學院大學陸上競技部の応援ソングとして作ったんですが、そういうのを飛び越えて頑張る全ての人達と共に熱くなりたいですね!




ー 次に ”ボクノアシタ” についてお聞きします。「あの時渡らなかった交差点に立ち止まったまま 風を待っていた」という歌詞に込められた思いを教えて下さい。


石井ユウジ いきなりそこですか(笑)!真面目に答えるとですね、今でも迷いながら選んできた道を胸張って生きているわけですけど、心の奥底では本当はもっとこうありたいし、こうありたかった!っていう理想があるわけですよ。勇気がなくて踏み出せなかった後悔とかいくつもあるわけで。踏み出せばいくらでも未来は変わるのにきっかけを待つばかりで結局一歩を踏み出せない弱い自分に対するジレンマ!風を待ってるんじゃなくて自分で巻き起こせよ!っていう気持ちの一節です。その後の歌詞の流れも是非見てほしいところですね。


ー 演奏面で拘った点を教えて下さい。


石井ユウジ 全体的には最後までサビ感は出さないアレンジであることですかね。今までのキャラパンだったらとりあえずサビが来たらドカーン!って感じだった所を最後までじらすように作りました。ドラムのテンションは最後まで上がり切らない。ベースも上の方で浮遊させるとか。ギターも徐々にテンションを上げていく感じだとか。


ー なるほど!確かにそうですね!


石井ユウジ それは今回 “ボクノアシタ” に関しては楽曲の勢いや音圧よりも言葉を大事にいこうというメンバー間での話し合いの結果です。あと、さっきも少し言ったんですがこれからは3人だけの音と声で再現可能なアレンジにしていきたいということもあって、ギターに関しては分かりづらいですが細かいエフェクターの踏み替えが忙しいですね。あとはタンクボールとシュウゴのコーラスも頑張っているポイントです!3人の声があって完成するアレンジにしてます!


ー ”挑戦者” と ”ボクノアシタ” は既にライブで披露されています。どうでしたか?


石井ユウジ 足元のエフェクターの操作が意外とややこしい。ってそっちの話じゃないですかね(笑)。でも今回の2曲はアレンジを「ライブの時に3人だけの音と声で再現可能なものにしよう」と決めただけあって演奏は細かかったりややこしかったりはしますね。

“挑戦者” に関してはキメもタイトだし。”ボクノアシタ” も意外と細かいプレイが必要で難しさはあります。でも演奏するメンタルとしては「良い曲特有の込み上げ感」はありました。”ボクノアシタ” はそれがスタジオリハの時からあったんですよね。歌詞と歌唱が自分のメンタルと激しく同調すると起こるんですけど。だからきっとお客さん達にも絶対に伝わる曲であることは間違いないと自負しています。しばらく僕の中でずっと流行っているシンガロングもバッチリ共鳴してるし。長く演奏していける曲になるだろうなと個人的には思ってます。



ー 最近、インスタLIVEに挑戦しました。感想を教えて下さい。


石井ユウジ 僕らは配信ライブに正直あまり良い印象が無くて、今回スタッフの方から「やってみませんか?」と話をふられたんですが、やってみたら率直に楽しかったです(笑)!本当はもう少し構築してディテールにも拘っていきたいところなんでしょうけど今回そこは肩肘張らずにやってみたくて。見て下さってる方々にただ単純に楽しんで欲しかったんで。だからセットリストも暗くなりそうな曲は極力控えて楽しい曲多めでやりました。コメントもたくさん頂いて嬉しかったし1時間やってなお「時間短い!」というクレームもいただけたんで、初の試みとしてはまぁ良かったかなと。ただ今回やったことを活かしてつぎはまた一段階レベルアップした楽しさをお届けできたらと思ってます!ただひとつ!アップライトベースと合わせるのムズい(笑)!!!もっとリハを重ねないと(笑)!そういうリハとかをインスタLIVEっていうのも面白いかも!




ー 他にキャラメルパンチとして挑戦してみたい事はありますか?


石井ユウジ MVとか映像にもっとクオリティを求めていくことと、ライブの演出をもっと拘りたい。ってとこですかね。どちらも視覚的な部分ですね。自分達のストロングポイントをもっと分かりやすく皆さんに届ける為には、そこんところもっとやれることがあるんじゃないかって思ってます。手間もかかるし人員も必要になるけどやった方がいいんじゃないかってものはやれる限りチャレンジしたいです。

個人的にはもっと「カッコよくある為の努力」や「演奏力の向上」とか努力し続けなきゃいけないものは常々あるんですがね(笑)。

バンドとしては視覚的なところにもっと力を入れたいっていうのはあります。

あとはフルアルバムじゃなくてもいいから来年またミニアルバムくらいのものを発表したいという気持ちは個人的に強いです。新曲書かなきゃー!!です(笑)。いつも書きたい気持ちああるんですがね。最近デザイン関係にアタマ持ってかれてるんで。言い訳でしかないですけど(笑)。


ー 普段は中々言わないと思いますがタンクボールへメッセージをお願いします。


石井ユウジ 難しいな〜(笑)。「もっと主張していこうぜ!」かな。いろんな場面で(笑)。だけど裏側のこと、ライブハウスとのやり取りとか雑務とかはいつも任せっきりだからその辺りは本当に感謝。タンクボールがキャラメルパンチを運営してると言っても過言じゃないと思う。まぁその分僕が表に出てワーキャーしますよ!


ー では最後にキャラメルパンチを応援してくれているファンへメッセージをお願いします。


石井ユウジ 僕らのことを気にかけて下さったり、活動を楽しみにしていただけること本当に感謝しています!みなさん一人一人がいることで僕らの活動する意味や場所が生まれるので、それを与えてもらえることが本当にありがたいです!これからもっともっと表立った活動を増やしていきたいし、楽しいと思ってもらえるライブにしたいし。良い曲も勿論作っていきますんでどうぞ応援よろしくお願いします!というかその前に僕ら自身が努力していく姿を見せていきたいと思います!頑張ります!!


 

石井ユウジ

20代前半はソロ名義で某大手レコード会社より新人デビュー候補アーティストとして数年間活動する。その後弾き語り日本一周の際に出会ったタンクボールとキャラメルパンチを結成。全ての楽曲の作詞作曲を手がけ、人の心に寄り添うような熱いメッセージに溢れた楽曲を数多く発信している。またMVやアートワークなども自身で手がけ、時に迷いながらも己の道を貫き続ける姿に多くの人達から「熱い漢」と形容され続けている。

近年はバンド活動に加え指導者としてもその才能を存分に発揮している。


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